寝て夜を明かすことを「車中泊」と言うらしい。
俺は何泊になるか解らないからこその準備をする事にした。
まずいろいろ調べてみるとポイントは2つ。
1つ目は車。車内で寝るだけでなく移動も当然行うわけなので、単純に「毛布が
あればいい」という青春まっただ中な条件ではキツイらしい。
・寝る時にフラットな状況横になれるか。体に変な負担がかかっていないか。
・車内が外から見えないように、できるだけ全ての窓に目隠しをすること。
細かい事はいろいろあるけど、この2点は結構重要なことが解った。
2つ目は場所。車内で寝ると言っても「今でしょ」とどこでも眠って良いわけでは
ない。山中の真っ暗な道でポツンとやっていたら自殺に間違われかねないし、知ら
ない土地で知らない駐車場で寝てたら地元の健康優良不良少年達に囲まれて面倒臭
いことに巻き込まれたら面倒臭い。
・道の駅やサービスエリアなど比較的大きな駐車場で、真っ暗にならないところ。
・トイレ、売店できれば入浴施設等があると旅がスムーズになる。
・トイレや自動販売機の周りに空き缶やタバコの吸い殻が落ちている、タイヤのス
リップ跡の目立つ駐車場は避ける。
細かい事はいろいろあるけど、この3点は結構重要なことが解った。
そこでまず車内の掃除をして、目隠しを作成する為にダンボールを数枚用意した。
ダンボールもそのまま使うと外から見て貧相で、それこそ自殺と思われるといけない。
きちんと窓の大きさにカットして、その上からボンドを使って布を張り可愛く仕上げた。
メンドクサイから内側は剥き出し。ボンドが乾くまでの仮止めのガムテープもそのまま。
車内のスペース確保のために1つの窓の大きさを切り出した後に3分割してから布を張った。
これでたためば大きさは3分の1。チェックの柄が前席。トーマスが後部座席。
それとこれも調べて解ったんだけど、なるべく体も車内も清潔に保つ事。
車中泊の旅行者であって、車上生活者ではない意識を持つ事が大切らしい。
そうやって調べたり準備したりしている時間がメンタルにも良い影響だったらしく、少しず
つ夜の睡眠が取れる様になってきた。考えてみたら、横になってもほとんど睡眠してなかった
んだよなぁ。寝る事を夢中で調べて準備するって考えてみたらこれ以上のリハビリはないわ。