に至までの事から始めよう。
丁度1年前から猛烈に忙しい日々をおくっていた。
新しい物を作るには、当然努力が必要だという理解でいたので、朝から晩まで働き続けた。
休みも取らずに、ずっと。
半年前、新しい物は出来た。今度はハードではなくソフトを作る作業が始まった。
同じ様に朝から晩まで働いた。休みも取らずに、ずっと。
だんだん体の調子が悪うなってくる。すぐに熱をだす。眠れない日が多くなる。
そこまではまだ良かった。しばらくして、覚えてるのは3月だけど、泣けて泣けて、涙が止ま
らなくなってしまった。
もちろん、きっかけはあった。２月の終わりに仕事の中で同僚とやり合っていたのだけど、そこで言われた
「努力が足りない」という一言。
毎日12時間以上働いて、休みもない状況の中でガツンときた。
「これ以上、なにをどう努力すればいいのか？ そもそもできるのか？ 限界以上の事はやっている！」
そう思うと涙が止まらなかった。
それから一気に体が重い毎日。多分それまでは感じていたけど無視出来た疲労感や倦怠感が一気に襲ってきた。
ちょっとした一言や、ちょっとした迷いで涙が出る。朝も昼も夜も襲ってくる。
もう無視できない、辛い。それから数日後また熱が出た。
そんな中で４月の新年度を迎え、上司に言われたのは
・休みなさい
・今のままでは仕事も家庭もダメにしてしまう
・今まで12年も会社に貢献してくれていることに感謝をしている
・君に合った部署への移動も可能だ
・メンタルも体調もしっかり整えて、この会社で働いて欲しい
という内容。
穿った聞き方をすれば「もうこの部署に必要ない」とも取れるが、俺には純粋に救いの言葉だった。
「よし。ならもう休んじゃおう！ 病院にだって行こう！ 自分の時間を過ごそう！ 家族と過ごそう！」
そう思ったら少し楽になった。だって休めるんだもん。今まで休んでなかったもん。
で、そこから自分がしたかった事や治したかった体の具合をまとめていった。
通院は順調に進んで虫歯が痛いくらい。これは今後も継続して治す。
じゃ、俺はナニをしたいか。見てみたい。世の中を。だって、この1年仕事のことしか見てなかった。
会社の人間としか会話をしなかった。
見たいし、聴きたいし、触れたい。
じゃ、なにを見る？ ずっと行けなかった震災を受けた地域を巡る。
本当はボランティアにだって行きたかった。ずっと心の中に引っかかってた。
もうニュースでは流れない。だったら行こう、と決めた。
〜続く〜
今日の一言・・・ユング
「 自分の内面を見る時、初めて目覚めるのだ 」
