のアニメが放送されて毎回見ております。
2年前のぼっち・ざ・ろっくとはまた違ったテイストで、私なりに気づいたところを書いてみます。
決して比較するわけではありませんが、前出のぼっちちゃんこと後藤ひとりは引きこもりキャラでステージ上では初めはダンボールを被り、最終話の学祭でようやく客席をチラ見、足元中心の視線、ステージ上での動きはゼロでした。てかバンド始めて半年くらいならこれがむしろ普通なんですね。
今回の主人公ニナはという
これが初バンド形式での歌。顔は必死でマイクを握ってほぼ棒立ち。後半のサビで少し乗ってきて右手に動きが出てくる感じ。ギターの桃香はバンド活動は十分で流石の見せ方、表情にもすごく余裕がありますね。カッコいいです。
この路上ライブの後、すったもんだあって2人はバンドを組みます。ドラムにはアクターズスクールに通うすばる。
整理します。
・人前で歌う経験も殆どなく、バンド歴0のニナ
・バンド活動主体の生活を経験し、音源も流通させて、ライブツアー(規模不明)も行うところまでの経験者ももか
・アクターズスクールでステージング、発声、演技等を学び人前に出て自分を見せることを学んでいるすばる
以上のメンバーによる3ピースバンドが、数ヶ月後に始めて行ったライブ(3話)がこれ
ちょっとニナの動きに注目してみましょう。
すばるは流石に余裕の表情。大女優の○だけはあります。
ももかさん、自分たちの音楽やかっこよく見せる方法を知っているため、イントロから流石のステージング。前に出て存在感をアピール。
そしてニナの顔をみてお前が前に出ろと電波を送ります(18秒)。
ニナも気づいて、自信はないけど覚悟を決めた顔で前に出ます。
そして「うるさいんだよ」「ほっといてくれよ」でワンアクション。曲のフックとなるところを見事にアピール(22秒)。
Aメロに戻りつつステージ上をゆっくり歩いて一旦マイクスタンドの位置に戻ります(34秒)。
実は経験者にしか分からない見せ方の難しさを、初ライブでこなしてしまっています。ステージ上を魅せるように歩くって、実は難しくて、これができるとお客さんは音以上に惹きつけることが出来ます。これを未経験者が習わずに経験でできるようになるのは毎月ライブをやって半年以上、人によっては年単位かかりますが、おーい、ニナ。
2回目のAメロで正面を向いた時には、もう顔も出来上がっています。歌い出しの顔とは全く違う。ここで一瞬風船が弾けるシーンが入ります。それがニナの覚醒した瞬間を表しているんでしょう。
ここからの注目はマイクを持っていない方の手の動きです。実は素人ボーカルのやりがちな動きで、手を上げたり伸ばしたり、一生懸命見せようとしても肘があまり動いてなくてこじんまりした動きななっていることがあります。実はニナも28秒の「ほっといてくれよ」の時点ではまだ出来ておらず、ぶりっ子ちゃんみたいな動きになってしまっています。
しっかり見せるには肘が大切。上に手を伸ばす時は肘が肩より上までしっかり上がり、前に伸ばす時は肘もしっかり伸ばし、さらには指先まで。
アウトロで堂々とステージを歩き曲終わりでスタンドにマイクを戻す、完璧。
このカットは1秒もないのですが、止めてようやく分かるネイル。実はライブ前にダサダサの格好でももかさんに着替えて来いと言われていたのですが、まさかネイルまでやってくるとは、というかネイルを先にやってきたかもしれないキャラがニナ、という感じです。
と、いうことで路上弾き語りから数十人規模、数千人規模までいろんなステージを経験してきた私が感じたニナのステージングを書いてみました。凄いことです。ももかさんとすばるに引けを取らずしっかボーカルとし存在感を出すということは。
で、ぼっちざろっくは名作ですよ。ねんどろいども自室にあるし円盤も買いました。
今回はまだ3話までしか公開されていませんし、描きたい世界観も少し違うようなので、決してどっちがどうだって比べる気はありません。私にハマるかはまだ分かりませんが、注目していきます。
そしてアニメを通して、バンドや楽器を手にする人が増えたらいいなと思います。若い世代は少子化でどんどん減っています。楽器業界は私的には輝いていて欲しいんです。
ヒーローが居て、ライトで照らされると暑くて、友達からの誘いを断ってでも練習したい瞬間があって、自分勝手にカッコイイに純粋で。そんな時間を楽器は与えてくれるのです。